いのちが咲いて
ベランダのミニバラがこの秋もひとつまたひとつと、
力強く花を咲かせてくれていた。
花が終わりかけになったら切り戻すのだが、
その「切り花」を、家族は「捨てないで」と言って
茶箪笥の上に飾ってドライフラワー状になった小さな造形物が
もういくつかになっている。
一日一枚のメッセージカードをめくっていくような
ここ数日の出来事。それらのカードは連なってひとつの
意味を成しているかのように思える。読み解くには
もう少し時間がかかりそうだけれど…
「別れ」というものはあまりに突然にやってくるので、
こちらは何も準備ができていない。ただ惜しむことしかできない。
鮮やかに咲けば咲くほど、懸命に咲けば咲くほど、
その面影は深く心に刻まれる。
いのちが咲いていたことは、後に続くいのちの土と、糧となって、
花々はそうやって繋ぎながらこの世の中をいろどっているのだろう。
2013-11-20 | Posted in ... Blog ... | Comments Closed