みんなの言い分

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今、読んでいる
本当の戦争の話をしよう: 世界の「対立」を仕切る
(伊勢崎賢治著) これがほんとうにすごくってね…
近年の紛争地域へ、国連や日本政府から紛争解決のために
派遣された著者の現場でのお話。
東ティモール シエラレオネ パキスタン
アフガニスタン そしてルワンダ。
決して暗い語り口ではないのでとても読みやすく
でもどしーんと現実を突きつけられる。
争いの現場の話は凄みがありすぎて、「安保法案」のような
机上の理論はあまりにももろく、きっと実際に起こることには
通用しなくなるのだろうなと思えてきます。

「我が国の安全を…」って政府はしきりに言っているけど
70年前、沖縄戦での日本軍のふるまいなどを知ると、
結局現場ではいざとなったら軍は民を守らないのだな…と
つくづく思います。

欲望と独占。区別と差別。正義感や言い分のぶつかり合い。
ささいな誤解や行き違い。
人間の争いごとのたねは尽きることがない。
いとも簡単にふくらむ疑心暗鬼。夫婦喧嘩もそうだよね…。
こうなる前に、徹底的な対話しかないのでしょう。
冷静な。にんげんだもの。ひとつひとつ聞いていくことだ。
武力で訴えるよりも難しいのかもしれないけど。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「でんでんむしのかなしみ」新美南吉の童話のでんでんむしは
せなかにたくさんかなしみをかかえていたけれど
ともだちをたずねてまわって、それが自分だけじゃないと
分かって、もう、嘆くのをやめたのですから。

・・・と、いうわけで、来週26日(金)には
祖師ヶ谷大蔵のカフェ・ムリウイでライブをしますので
お運びくださればうれしいです。

 


2015-06-20 | Posted in ... Blog ...Comments Closed