雪の功名

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車で上京する予定だった日、太平洋側に近年ないほどの大雪が。
新東名も早々と通行止め、その他の混乱が心配で、
名古屋脱出は断念してしまいました。
これにともなって、楽しみにしていたリハーサルや、
友人を巻き込んでの猪木酒場詣で(年に一度は気合を入れに!)も
仕切り直しに。

でも、ちょうど都知事選の日だったので、宴の途中で結果を知って
心の中でクサクサしながら飲んじゃうなんてカンジが悪いから、
天が「今回はタイミングがよくない。家でおとなしくしておれ〜」と
計らってくれたのかもしれない。

選挙翌日に今池シネマテークで見た映画「ハンナ・アーレント」は
見事にこの事態への警告のような重みがあった。
「悪の凡庸」と表現していた、自ら判断せず思考せず、
言いなりに行動してしまうことの怖ろしさ。
今回の都知事選の投票率は46.14%で600万人が棄権。
投票に行かない人たちは、世の中がどうなっても、
どう転んでも言いなりになるよ、奴隷になってもいいよ、
ということになってしまう。先人たちが血の滲むような思いで
勝ち取ってきた権利を踏みにじっているということ。
何もしていないようで、「してしまっている」ことの罪深さ。

雪がつもったら雪かきをしないと歩けなくなる、そのくらいの、
先を見越す力を、生きるための知恵を誰もが発揮できると思うのに。

 

 


2014-02-11 | Posted in ... Blog ...Comments Closed