2010-01

テロップ考

テレビの、
バラエティー番組ではもうあたりまえになった、
あの「テロップ」。

耳からの情報だけじゃなくて
視覚にも、同時にうったえると
よりインパクトが大になる手法。

最近は(・・といっても
ウチにテレビがないので大きな顔して
言えないのですが)
歌番組でも歌詞テロップが
あたりまえになってきましたよね。

歌詞が聞きとりづらいから
使われるようになったのかどうか分かりませんが、
確かにあれがあると、分かりやすい。
カラオケの影響もあるのかもしれないです。

・・・でもね、ふと気づいたんです。
テロップだけ見て、
歌をきいた気になってやしないか?と。
歌手が歌うより先に、歌詞が分かるから
音楽を味わうというより、
詞を目で先取りして、ああそういう歌なのね、で
おしまいにしてるような気がする。
展覧会に行って、作品を見ず
タイトルだけ見て分かった気になっているのと
同じじゃないのか?って。

ライブやコンサートに行くと、
当然テロップなんてないから
こころやアタマを駆使して
歌を、音楽を味わおうとするでしょう?

テロップつきの音楽って
左から右に流れるニュースのような、
情報と一緒じゃないかなぁ、と
思ったのです。音楽を感じる、っていうより
とりあえずわかった、みたいな。
こういう聞き方は面白くないし、
あまり心に残らないから、もったいないです。

「歌は、歌手の顔を見ながら聴くものです」
と青島広志さんがいつかコンサートで言っていた。
これは、せっかく生の音楽なのに
目をつむったり、演奏者を見ないで聞くのは
非常にもったいない、という意味でしたが、
テロップにとらわれているのももったいない、
テレビの中の歌手の表情とじっくり向き合って
その場の雰囲気も感じてみると
もっと歌がいきいきと聞こえてくるんですよ!

この、ちあきなおみさんの映像を
紙切れか何かでテロップを隠して
表情を味わって見てみてください。
もっと、歌が、聞こえてくるでしょう?



歌っていないところの表情までも・・
泣けてきます。

ああ。ついつい長文になってしまいました。
(ほんとはもちょっと長くなりそうなのを
抑えてるの。ふふ・・)

 

ときわ

2010-01-31 | Posted in ... Blog ...Comments Closed 

 

きっかけ

カフェをもう10年以上もやってるんだもんね、
がんばってるよねー。

という話をこの間母としていたとき。

「お母さんは今まで、
結構いろんな仕事をやってきたよね。
エレクトーンの先生、魚市場の事務、
ブライダルプレーヤーに介護福祉士も・・」と私。

そしたら母が、
「でも結局、この仕事(カフェ)が
いちばん長いんだなぁ・・」

「あれ、そうだっけ?
介護福祉士じゃなかったの?」

「あの仕事は、
おじいちゃんがきっかけで始めて
おばあちゃんがきっかけでやめたみたいなもんだ」
と謎解きのようなことを言う母。

アルツハイマーだったおじいちゃんの
世話をするようになってから
介護福祉士の資格を取り、
おじいちゃんが亡くなった後も
老人ホームに勤めていた母。

そして、今度はおばあちゃんが癌に。

おばあちゃんは、人に頼るのが嫌で
自分の世話は自分で全部やろうとしていた。
心配だからうちに泊まっていって、
と母が言っても絶対にきかず、
一人暮らしの自分の家に
必ず帰っていったそうな。

そんなおばあちゃんを見てたら
老人ホームにいるお年寄りたちが
どうしてこんなにわがままなんだろう、
と思えてしょうがなくなって、
仕事が続けられなくなってしまったそうです。

・・・こんな話、初めて聞いた。
ちょっと、考えさせられました。

いつか、おばあちゃんが生まれた
米沢のお寺に行ってみたいなあと
思っているのです。


先日、用事で横浜のお寺に行ったとき。
本堂の前での、気持ちよさそうな
昼寝の風景でした。


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ときわ

2010-01-28 | Posted in ... Blog ...Comments Closed 

 

講堂の響き

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土曜日は自由学園明日館講堂にて、
ヘニング・シュミートさんの日本公演で
演奏させてもらいました。

何人かの方にも言われましたが、
「愛の讃歌」はすーっと歌の中に入れました。
それまでは・・いろんなものが
見えすぎて、気にしすぎてしまったかもしれません。
反省材料多し、でした。

ヘニングさんはとてもあたたかく、気さくな方でした。
音楽も、豊かな自然の中にいるようだったり
せつなさがこみ上げて来るようだったり・・。
やさしさが、溢れていました。

建物も重厚だけれど
所々に遊び心があって、とてもすてき。
この日に演奏できてほんとうにいい機会を
与えてもらいました。

お越しくださったみなさん、
差し入れをくださったみなさん
本当にありがとうございます。

2010-01-26 | Posted in ... Blog ...Comments Closed