初夏をむかえに

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布とたわむれ、布にこんなに魅せられるなんて…。
先週発行したメルマガにもちょっと書きましたが、
「有松絞りまつり」で情緒あふれる布工芸品に出会ってきました。
有松は名古屋市緑区の旧東海道沿いにあり、江戸時代に
絞染で栄えたのだそうです。名古屋駅から名鉄線急行で15分ほど。
永年の絞りファンもいらっしゃるようで、浴衣や洋服、
小物を買い求める人たちで賑わっていました。

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絞りの実演ブースでは地元のお母さんたちが
繊細な手さばきを見せてくれます。こうして、一軒一軒のお宅で
技術が紡がれていったのですね。ひとくちに絞りと言ってもいろいろな
工程があって驚きます。本当に、素晴らしいです。

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お母さんたちのお召し物もすべて絞り製品。地元の小学生たちも
自分で絞って染めたのかな、Tシャツかわいいです。このおばあちゃんは
8歳から絞りをやっているのよ、と子どもたちに話していました。

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着物の商店や食べ物屋さんが軒をつらねる、
日本建築の町並みがのこっています。子だくさんのツバメの巣も
あちこちに。歴史ある風景、そぞろ歩きが楽しい。

体験コーナーでは私も絞りにチャレンジ。見よう見まねでやっていたら
指導係のおばあちゃんが寄ってきて「あんた、それではゆるいわ」と、
布のつまみ方や糸の巻き方を丁寧に教えてくれました。その時の
おばあちゃんの手先がうっとり、年季とともに美しかった…。
おかげでなんとか手ぬぐいが完成。連れて行ってくれた友人達も
みんな素敵に仕上がっていました。

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絞りの模様は蒸し暑さを目で和らげてくれるよう。
浴衣は目にも涼やかだったし、日本の夏を心地よくに過ごす
知恵の賜物なのですね。初夏を迎えるにふさわしい、粋なお祭でした。

 


2014-06-17 | Posted in ... Blog ...Comments Closed